跳ねるオルゴール/砂の嵐に守られた/文化庁メディア芸術祭

以前、文化庁メディア芸術祭が面白かった記憶があり、カミさんと私を駆り立てた。あの頃は恵比寿ガーデンプレイス内の[東京都写真美術館]で行われていたが、時代は移り、今では国立新美術館で行われているらしかった。

カミさんと赤坂ポートカフェで待ち合わせ。お店にいる人たちに別れを告げ、赤坂方面へ。 オフィスデポが残っているか確認したかったのだが、危惧していた通り、オフィスデポは消えていた。行くオフィスデポ行くオフィスデポ片っ端から消えているのでおかしいおかしいとは思っていたが、Web通販は残して実店舗はすべて撤退したらしい。あちゃー。そんなに景気って後退しているのですか。すげえな。

乃木坂へ。よくよく考えてみると、このルートは別に全然国立新美術館に対して最短でもなんでもない。カミさんの店から国立新美術館へ行くなら、たぶん東京ミッドタウンの庭(桧町公園)を通り抜け、ミッドタウンの中を突っ切らず、ゆるやかにミッドタウンを回避して歩くコースが一番近いのではないか。ぼんやりしていたら、乃木坂からそのまままっすぐ歩いて、裏門から入っちゃうトコだった。その場合、国立新美術館をまるごとぐるりと歩いてまわって正門に出ることになるわけで、遠回りもいいとこだ。幸い乃木坂で正気に戻ったため、正門方面へ抜けた。

メディア芸術祭。アート、コミック、アニメ、エンターテイメントの4部門に分かれて展示がされている。アートとアニメは割とまっとうに展示なのに、コミックとエンターテイメント(ゲーム)はてんで商業的な感じが、未発達でどうにもこうにも。 ◆文化庁メディア芸術プラザ アート部門で展示されていた「ベアリンググロッケン」が秀逸。4つの射出口から落ちたパチンコ玉(にしか見えない)が、適切な間隔に置かれたグロッケンの上を跳ねながら落ちていき、音楽を奏でる。射出タイミングは自動制御になっており、適切な和音ができるようになっている。落ちた玉は下にたまり、自動的に再補充される。 構造上自由なメロディを奏でるというわけにはいかないが、銀の玉がグロッケンの上を跳ねていく様子は最高に美しい。目で見て楽しめるオルゴールなのである。リズムが目で見えるオルゴールなのだ。これは必見。それに比べたら、大賞をとったとかいうブラウン管の打楽器なんて、どこがいいのかわからんぜ、と言ったら失礼か(カミさんによれば、滅び行くブラウン管、というストーリーがウケるのだとのこと)

それから、会場の中心に設置された竜巻体験椅子(仮称)がすごかった。透明なアクリルで作られた円形の小部屋の中心には、椅子が一つ。その回りを順番待ちの行列が取り巻いている。行列の先端にいる人間は、ドアを開けて中に入り、椅子に座って、ボタンを押す。すると、小部屋の中に竜巻が巻き起こり、部屋の中に敷き詰められた発泡スチロールか何かの粒が、椅子を中心に巻き上げられて渦を作る。これは台風の目を体感できる椅子なのだ。展示のタイトルや説明を読まなかったので、もしかしたら何かどっか間違っているかもしれないが、とにかくこれはすごい。見た目がすごい。椅子に座って、その周囲に渦巻きが巻き上げられていく様子は、さながらバベルの塔に住んでいる超能力少年♪な感じである。

ツバル環礁に住む人たちを写真に撮って、グーグルマップ上に配置したいという展示も面白かった。こりゃあ沈むわ、って感じの、円形の島。ツバルがどんな形をしているのか、初めて見たのだが、これはなんだかSFチックでさえある。『リングワールド』の世界だ。

カミさんと平田牧場で美味しい豚肉を食べて、別れるのこと。 その後、どこへ行こうかぐるぐる悩んだ結果、結局いつものように新宿へ。東急ハンズで鞄を眺める。今使っているProgressの3WAYバッグがほころんできたので、新しいビジネスバッグを検討中。最近はスーツ来て出かけることが増えてきたので、バックパックタイプじゃなくて、横型のビジネスマン臭いものにしようかと思っている。ManhattanPassageの鞄が割といい感じだ。あとはACEGENE、KANZAN辺りかな……。 その後、ふらふらして帰宅。

■一年前の日記 2009年02月13日 好きな曲ばかりかかる店/スリーエスバー