2つの愛に時間を

さっきラジオで、「階段の上にいる人は、階段の下にいる人よりも早く年を取る」という話題でパーソナリティが盛り上がっていた(盛り上がろうとしていた)。どうやら相対性理論のことを言っているらしい。つまり、重力場の強い影響下では、時間の進行が遅くなる、ということらしいのだ。私も理屈は全然わからないんだけど、どうやらそういうことらしい。だから地球という重力場に近い方が、ゆっくり歳を取る。地球という重力場から離れている方が、早く老化する。とはいえ、地球のような重力場が時間におよぼす影響なんて、そしてそれが階段の上としたでもたらす差をとったところで、1年どころか1日にもならないだろう。高層ビルの高いところにある時計が、地上の時計より24時間遅れているなら、まず電池切れを疑うというものだ。

とはいえ、こんな重力場と時間の話を聞くと、「愛に時間を」という話を思い出す。いや、もちろんハインラインの『愛に時間を』は名作だけれど、この場合はそのタイトルを翻案した、星野之宣2001夜物語』の中の一編「愛に時間を」である。名作なので、私がネタバレしちゃう前にぜひ読んで頂きたい。
先日、知人と飲んだ際に「これまでで一番好きな漫画は?」と訊かれて、人生のターニングポイントとなった『究極超人あ~る』を挙げたのであるが、しかし質問者の意図は「一番面白い漫画」ではなかっただろうか。
そういう意味では、『2001夜物語』は文句なく、「一番面白い漫画」の一つだ。たしかそうだよな、と思って昔に書いた「マンガバトン」を読み返したけどやっぱりそうだった。
もがみブログ:マンガバトン そう、今度訊かれたら、星野之宣と答えよう。そうしよう。