キール運河:牧歌的運河

20080518_062336.jpg

キール運河は実はあまり書くことがない。日記を書くために残したメモも、他の寄港地に比べて大層短い。

北海とバルト海を結ぶ運河で、スエズパナマに比べると、小さな船の交通が多いのが特徴とのこと。

スエズに比べると、たいそうのどかな場所だった。緑の田園風景が広がっている。我々の船に先行するのはギリシャ船「ビザンチオン」。我々はその後ろをゆるり、ゆるりと進んでいく。

屋上のデッキでのんびり椅子に座って眺めるのが最高だ。鳥のさえずりが聞こえる。船に乗っているのを忘れるほど静かだ。目の前には緑の木々と草原、畑が広がっている。時々、水路沿いの小道を自転車で走っているドイツ人がいる。ピクニック客らしきものもいる。牧歌的な、あまりに牧歌的な風景だ。

また、時々は小さな船と併走するのも実にいい。午後には近隣の家族連れらしきヨットと併走した。これもまた、なかなか外洋航海では見られない風景だ。

船上のデッキではドイツフェアが行われて、ソーセージとビールがふるまわれた。ソーセージが非常に美味しくてみんながあまりに食べるので、足りなくなるほど。ドイツ民族音楽のバンド演奏もあった。

後半には菜の花で黄色く染まった草原も見られた。もう少し早い時期だと、もっともっと黄色かったらしい。

最後にロックを通過するとバルト海。狭い内海で、たくさんのヨットが浮かんでいる。牧歌的でのんびりした、運河だった。

20080518_074107.jpg
■参考

スエズ運河: [Mo-lg]

あと3つ/パナマ運河ライブカメラ観覧のお誘い: [Mo-lg]