東京ウォークインクローゼット/時間堂『月並みなはなし』ワーク・イン・プログレス

「東京ウォークインクローゼット」という単語がもしあったとしたら、それはたぶん劇団の名前だな、と思う。 関係ないけど、今日は「時間堂」のワーク・イン・プログレス@王子。つまり稽古の過程を公開するという試み、であるらしい。演目は『月並みなはなし』 ◆月並みなはなし 公演情報

今日のワークインプログレスは逆キャスト版。どういうことかというと、練習の初期段階ではダブルキャストだったのだそうだ。一人が2つの役を練習する。ある段階でじゃあ本番であyる役はこっちね、ということを固定するわけだが、今日は久しぶりに、破棄した方の役で通し稽古をやる、ということ。今日を除いては見る事が出来ない貴重シーンなわけであります。役者にとっても、違ったキャストを演じることで、違った発見があるのではないか……ということ。 稽古場の隅にパイプ椅子を並べてあり、観客はそこで閲覧。役者さんたちが通し稽古をするのを見ている。 まるまる90分ほど。セリフが全部入っているわけはないので、台本を見ながら、あるいは助監督からプロンプトをもらいながら、シナリオは進んでいく。未完成ではあるが、しかし、これはまたこれで見応えのある。トラブルや小さなハプニングを含めて。 私もこれまで何回か、芝居の稽古に立ち会う機会があった。いや、よく考えてみると、そうちゃんと稽古場にいたことはないか? しかし私の知る範囲では、時間堂の稽古は、どこかちょっと、ワークショップ的な臭いがする。哲学的というか形而上学的というか。ただの「ドラマの再現」ではないような感じだ。 実は『月並みなはなし』は見た事がある。王子小劇場で見た時の記憶を頼りに今回の劇を見ていたら、けっこう細かい、しかし重要なシーンが変わっていたりして、あたふたしてしまった。 終演後、交流会。お客さんと役者さんと演出家と、テーブルを囲んで話すのこと。私は重要なシーン変更について質問をしたりして、それにまつわる話を聞くことができ、満足だった。今回の裏の配役で見てしまうと、正規の配役がどうなるのか、かえって興味をそそられる。 帰り、カミさんと千石ラーメンでラーメンを食べて帰宅。