時間堂公演「Small World's End」

時間堂・王子スタジオこけらおとし公演。『SmallWorld'sEnd』。4時間近くにおよぶ、短編のオムニバス。

王子小劇場からさらに歩いて行くと、ガラス張りの、わかりやすい場所にあった。普通劇場というのは照明に懲りたがるので、暗い閉鎖的な場所に作ることが多い。地下とか、そうでなければビルの一フロアを真っ暗にするとか。こんなにガラス張りの明るい劇場というのは、あんまりないのじゃなかろうか。そういえば黒澤 世莉氏の公演は、割と照明に凝らないものが多い、という気がする。

smallworld'send

合計すると4時間に達するという、破格の値段(2000円)で破格の時間。

一番気に入ったのは「かんしゃく玉」。短編の短編らしい、小気味よさがある。元の作品も戯曲のようだが、短編小説の風格がある。

「工場でのもめごと」は勢いで面白かった。どんな作家なのかと思ってハロルド・ピンターを調べてみたが、「不条理劇の大家」らしい。これは短編のコメディ/喜劇として典型的で、きちんと仕上がっている。