ポルトでは、知り合いの方に案内を頼まれて、一緒に歩くことにした。先方にしてみれば私の英語を当てにしていたんだけれど、これがホントに申し訳ない結果に終わった。歩けば道を間違える、橋巡りボートの船員はあらかた英語が通じない、なんとかわかった時には、ボートはすでに出てしまっている。1時間待ってボートに乗れば乗ったで、今度は英語のガイドアナウンスを聞き取れない、といった有様で、まぁ全然役に立たなかった。人様の案内など、おこがましくも引き受けるものではなかった。そもそも、私は旅行慣れしてないのだ。反省してます。それでいて、お昼までおごってもらっちゃったんだから、こりゃ犯罪的だ。
※訂正:カミさんの記憶によれば、あまりに申し訳ないのでランチは割り勘にしていただいたとのこと。ボート代を出していただいているとのことです。お詫びして訂正いたします。
いや、それにしてもポルトの街の英語普及率の低さにはダメージを受けた。ヨーロッパの国人はみな英語が話せるとばかり思いこんでいた。そんなことはちっともないのだね。観光地ではだいたい英語が通じるけれども、ポルトのような、ちょっと地味なところに行くとダメみたい。なんせ、まったく意思疎通ができない。数字とかでもちょっと危ない。かと思うと、英語ができる人はめっちゃ流暢でキレイな英語を話す。何の違いなんだろうか。特殊な英語教育の形態でもあるのか。とにかく、英語案内を引き受けた身としては、身の細る思いだった。ふう。
さてポルトガル、というとまず最初のイメージは「カステラ」だと思う。僕もそうだ。 然り、ポルトガルでは甘いモノが人気だ。まず甘いモノ全般を指して「コンフェイト」と言う。これが「金平糖」の語源だそうだ。ケーキやチョコ、クッキーなどもコンフェイト。甘味処を「コンフェテリア」と言い、これが街のあちこちにある。どれを食べてもそうとう甘い。べったり甘い。そのせいか、街ゆく人もみんなやっぱりちょっと太めだ。
ポルトでは食品ばかり見ていた気がする。ランチに食べたのは「トリッパス」と呼ばれるモツ料理、これがポルトの名物だ。戦争時に食べた粗食が元になっているとのことだが、なかなか美味しい。肉じゃがとかおでんのような、もっさりした味付け。あとタコのフライはタコが柔らかくて非常に美味しい。タラのグリルなども食べたが美味しかった。
ポートワインのメーカー サンデマン
ポルトのもう一つの名産が、ポルトワイン(ポートワイン)。蒸留酒を加えて糖の発酵を止めた甘いワインで、デザートワインとして人気。作り方はシェリー酒とも似ていて、スペインのシェリー酒メーカー「サンドマン」も大きな工場を持っている。他にもたくさんのメーカーがドウロ川沿いにワインセラーを持っていて、有料の試飲も催しているし、ワインセラーの見学ツアーも行っている。
ワインセラーの見学ツアー
サンドマンの見学ツアーでは、サンデマンのトレードマークであるソンブレロ+マント姿に身を包んだガイドが説明をしてくれた。英語だったので手こずったが、なんとか半分くらいはカミさんに翻訳しただろうか。試飲も美味しかったが、買うには至らず。
食品以外で印象的だったのは靴と鞄の安さ。靴だと12ユーロ(2000円くらい)でけっこういいのがある。革製品が特産とのことで、実際、革製品は安いようだ。ヨーロッパの中では物価も安い方で買い物にはいいかもしれない。土曜日は半ドンで店は開いてないと聞いていたが、カタリアーナ通りの店はけっこう営業していた。
なんだか飯食って買い物ばかりしていたような日記だが、実際、ポルトではあまり面白い話も思い出せない。地味なところなのだ。