借り猫のお仕事

【2006.07.13の日記】 ふと、私が通う会社は厳密にはB社じゃなくD社だ、ということに気づいた。 B社とD社は兄弟関係にあり、B社の方が兄貴で、名前も似ていて……。 とかそういうのはおいといて、初出社。 11時に到着した時にはなぜかもう始まっていた。あわわわ。 他人が他人の都合でついた嘘の整合性を失わずに、 かといってボロを出さぬように生活する、というのは難しい。 嘘を突き通すためには嘘を重ねざるを得ないし、 しかも、バレた時に自分が悪者にならぬようにせねばならず、 かといって社長が不利になることも避けてやるべきだろうし、 嘘をつかれた側が著しく裏切られることのないようにも配慮せねばならん。 要するに、嘘はめんどくさい。 全部バラしちゃった方が、なんぼか楽だ。 まぁそれやると、社長があんまりカワイソウだから当面はやらないが。 午前中というか、昼食までは作業内容のレクチャー。 予期した通り、作業の全体像を説明できる人はいない。 まぁ普通そうしたものだが。 細かい作業に関する説明が続く中、自分の中に常にマクロ的な視点を持ち、 可能な限りそれにあてはめながら、マクロな全体像を構築しようとする。 幸いというか、編集上の約束ごとについては普段の作業の延長なので、 その点は比較的すんなり頭に入ってくれて助かる。 14時頃、昼飯をとるということになった。 よくよく考えてみると、私以外のRb社派遣チームはみんな女性。 B社D社の3階には休憩所があり、そこで食事するらしい。 私は少なくとも今日はパス。 八丁堀の交差点まで戻って、パスタ屋「オリーブの木」にした。 この店のおばさんがフレンドリーでなかなかグッド。 今日のランチパスタを注文したところ、 「これ美味しいわよ。私も今日はこれにしようと思ってるの」とにっこり。 独りランチを食べながら、習った断片的な知識をノートにまとめ、 全体像を構築しようと試みる。このために一人になりたかった。 細かいところは後でいいのだ。全体像が先だ。 一応、かりそめの構造は把握。 ただこれも、作業のなんとなくの流れを書いただけで、 時間進行に沿った、より厳密なタイムテーブルは別に考えなければならない。 午後から実作業。やっぱり作業としては、編集補助。 営業が取材(というか広告主へのディクテーション)をし、 それを荒っぽいラフと指示書に起こして、こっちに寄越す。 私の仕事はそれを清書してきれいなラフにすること。 素材の指定をラフに書き込むこと。 それから素材データを一カ所のフォルダにまとめること。 指定をPDFにしてネット経由で送信すること。 面倒な点は、前号流用の割合が異様に多いので、それの探索と指定。 まぁ一から指定する方が大変なのかもしれないが。 あと自分用のマシンがないのはやはりわたし的にはストレス。 人のMacで、借りてきた猫みたいに作業をするのは、好きじゃない。 私はそういうトコ、神経質なのだ。 あとやたら作業量が多い。隔月とはいえ300ページ以上ある厚い冊子なので、 単調な処理が延々続くことになる。 たぶん、みんな体力よりも精神的に疲れているはず。 フロアに蔓延する倦怠感は、そういうことじゃないかと思う。 どことなく、ここは編集部というよりも、サラリーマン臭がする。 今日は築地市場のT社の方で校正・読み合わせをする約束だったので、 S氏より連絡を頂く。D社、Rb社のスタッフには仕事がある旨説明し、早退。 といっても22時頃だから、定時は終わっている。 築地市場まで近いはずだと推定し、歩く。 俺って馬鹿だなぁ。 なんでこういう、「安全策をとるのが当たり前」の時に冒険に走るんだろう。 とっさの判断が、いつも間違っているのはどうしてだ?  今日は一日フルタイムで、慣れない作業をこなして疲れ気味で、 しかもこれからデータ読み合わせ。体力を消耗すべき理由はどこにもない。 なのに新富町~有楽町~新橋~築地市場という 安全なルートが遠回りに思われ歩く。 思ったよりもずっとずっと遠かった(苦笑)  たぶん道も間違えてるし。無駄に体力消費。 ※注釈:実際、道は大幅に間違っていた。 最短ルートは迷いようもなく一直線の道で、 そのことを知ってさえいれば、大した距離ではない。 また、電車でも八丁堀~築地で別にオーケー。 T社で皆様に一ヶ月ぶりのご挨拶。 読み合わせの準備をするK氏と歓談。 今年になってからあまり仕事してなかったことを言うと 「じゃあうちでもっと仕事してくださいよ」と、ありがたいお言葉。 つーかホント、営業しないとダメだな(苦笑)。 営業すれば、仕事をくれる人はけっこういるのだ。たぶん。 読み合わせは初めて会った編集さんと二人で。 昼間フルタイムで働いてた割には、眠くならずに済んだ。よかった。 まだまだ俺の夜更かしも捨てたもんじゃないぜ。 読み合わせ終了後、編集のSさんが帰るタクシーに同乗させてもらう。 個人タクシーの方が夜は安い、というトリビアを教わる。 渋谷で下ろして頂く。 わざわざ遠回りで渋谷を経由してくださったSさんにタクシー代を払わず、 失礼な真似をしてしまった。 今度お詫びをして払わないと。 渋谷の漫画喫茶で始発待ち。 まったりするものの、始発を逃したくないので寝ない。 ※注釈:もう眠いので14日以降の日記はまた明日。 とりあえず、15日は昼から休日出勤。 ククルカン15時は無理。夜のライター飲み会は行けそう。

■to しのはらさん 心配しなくて大丈夫です。 あのおっさんが一人でさえ、あやうい均衡を保つのがやっとなのに、 二人に増えたら、即座にあの国は自壊するでしょう。