「だだっ広い都会砂漠」ヒューストン

本稿はヒューストンのジョージ・ブラウン コンベンションセンターでの展示会視察に3泊した筆者が、今後展示会に行く人を主な対象に書くヒューストン所感である。

砂漠

出張前、東京ビッグサイトの展示会にアメリカ企業が出展していた。アメリカ人に「来週、出張でヒューストンに行くんです」と言ったら「日焼け止めを持っていってくださーい。砂漠ですから」とアドバイスをもらった。 たしかにやたら日射が厳しい。しかも車がないのでかなり距離を歩くことになる。まぶしっ。 20150712080245

自動車

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ヒューストンの印象を短く言うなら「だだっ広い都会」だ。 今回のホテルは比較的ダウンタウンの中心地にあるのだけれど、土地がやたら余っている。がらんどうの空き地、更地の駐車場がやたらある。おかげで施設から施設まで歩くのが遠い。レストランやスーパーマーケットもだいぶ歩かされる。でも彼らは困らないのだ、車あるからね。逆に駐車場がない方が困るのだろう。 東京のように密集する要因もないし、土地が余るので駐車場になる。ここでは拡散する方向に都市が進んでいるんじゃないかと思う。 アメリカ第4の人口を誇る都市なのに、ダウンタウンので見かける人影は異常に少ない。歩かないのだ、たぶん。 ダウンタウンは格子状の街路が互い違いに一方通行になっており、対面交通はあまりない。これも自動車社会に最適化された街ということなのだろう。

交通弱者の交通機関

じゃあ車に乗れない旅行者はどうやって移動するのがいいのか。

SystemMap(412GREENLINK Circulatorを参照) ダウンタウン中心部を周回しているバス。しかも無料。18時半までと時間帯は限られているが、無料だし活用したい。 周回ルートは上記の公式サイトで確認できる。地球の歩き方に載っていたルートと違うルートを走っていたような気がするので頻繁にルートが変わっている可能性あり。 バスは目立つがバス停は目立たない。バスが停車しているのを見つけたら、バス停かもしれないのでよく見ること。 DSC08239_1

停まっている時には冷房のためにドアを閉じていた。近付けばドアを開けてくれる。中に入る、出発を待つ。降りたくなったら、窓のところにある紐(鳴子?)を引っ張ると次の停車場で降ろしてくれる。ボタンじゃなくて紐ね。 時間がたっぷりあるなら、この手のバスでぐるり一周すると街の概要を把握するのにいい。降りたくなったら降りればいいんだし。

公式サイトのマップが便利そうなので、方面さえわかるなら普通の有料バスもいいかもね。私はバスは乗り間違えそうでどうしても不安。

b-cycle

全自動の自転車シェアリングスタンド。 DSC08082_1

クレジットカードで5ドル払うと、そこから24時間利用できる。スタンドから自転車をアンロックして60分使える。60分以内にスタンドに戻せば何回でもオーケー。60分超えると超過料金がかかる。私が使おうとしたらカードが悪いのか読み取り機が壊れていたのか、クレジットカードが認識されなかった。残念。 専用アプリがあるのでダウンロードしておけばスタンド探すのは苦労しなさそう。

タクシー

海外では流しのタクシーがいない街がある。ヒューストンもそうだ。ホテルの前に並んでるのを捕まえるか、ホテルで呼ぶか、レストランで呼んでもらう。あるいは乗った時に連絡先のカードをもらっておくといいかも。タクシー運転手は仕事に貪欲な印象。「帰国はいつ? 迎えに行こうか」といったやりとりが多い。私自身は特にトラブルに遭わなかったけれど、メキシコ系の運転手は英語弱そうなので、意思疎通をしっかりする必要がありそう。一度乗った奴は、通りの名前以外英語わからなさそうだった。地図見せても読んでなかったっぽいし。 ちなみにクレジットカードはSquare (スクエア)を採用していた。

ショッピング

ヒューストンの中心地にはshopping districtと呼ばれているエリアがあるんだけど、名前の割にあんまり買い物できる場所が見つからなかった(カフェがいくつか、ドラッグストアが少し)。後述のHouston Centerも外観ではわかりにくかったので、路面店を規制する法律でもあるのかも。

「Phoenicia Specialty Foods」

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One-stop YUMMY Shop | Downtown Market | Phoenicia Specialty Foods 朝7時から夜21時まで営業しているスーパーマーケット。たぶんコンベンションセンターから最寄り。パンや肉などの軽食、調味料、飲料品、お菓子、カードなど豊富。二階はキッチン雑貨、ワイン、調味料など。朝食はここで買って食べてもいいと思う。日本へのお土産にも便利。

「Houston Center」

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ショッピングセンター。路面店も看板もほとんどないので外見上はそうは見えないが、中はけっこう広くて店がたくさんある。北西(San Jacinto St.)側の入口がわかりやすいが、一応Phoenicia Specialty Foods側(Austin St.)にも(たぶん他にも)入口がある。土産物屋が2軒ほどあるがあまりセンスに期待しないこと。フードコート、雑貨屋、電器屋、ええとあと何があったっけ。

CVS Pharmacy

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ShoppingDistrictのMain St. にあるドラッグストア。特筆するほどのことはないけど、そこそこ品揃えもいいのでチェックして損はなし。飲料品、化粧品、カード類、文具など。

食事

食事は概して胃もたれする。若い頃は海外で和食食べたいとか思ったことがなかったんだけど、年をとるというのは。

Kim Son

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Home - Kim Son Restaurants ベトナム料理とのことだけど、一部タイ料理っぽいのもあり、エスニック料理といってもいいかも。チキンとビーフのプレートはなかなかよかった。食後にFortune Cookie

Guadalajara

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Guadalajara Hacienda - Houston’s Best Authentic Mexican Food Restaurant and Mexican Food Catering - ¡Bienvenida! メキシコ料理。テキサスのセンスとメキシコのセンスを合体させたTEX-MEXというのが楽しめる。『地球の歩き方』にも掲載されている洒落た店。

Home Plate Bar & Grill

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Home Plate Bar & Grill | Downtown Houston Sports Bar Minutes Made Park(球場)の近くにある野球バー。メニューは「テキサスバーガー」とか、そういう良くも悪しくもアメリカンな感じ。

China Garden

China Garden Houston - A Houston original since 1969 ホテルの近くにあった老舗の中華料理。普通に美味しい。若干味付けに慣れないものがあったのは、テキサス風なのかしらん。Lemon cckenはさっぱりめでなかなかよかった。他に食べたのは餃子、酢豚など。食後にFortune Cookie

Oishii Japanese Restaurant

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Oishii Japanese Restaurant | Home 夕食時には60分待ちの人気店。予約必須。値段も比較的安い。BeefUdonは安定の鍋焼きうどん。テキサス料理で痛めつけられた胃にはぴったり(ニンジンが少々生なのはご愛嬌)。カツ丼はどちらかというと中華料理で出てくるパイクーに似ている。タレはカツ丼らしい、と同行者が言っていた。店の入り口には「ラーメン」と書かれた赤提灯がぶら下がっているが、メニューにラーメンは見当たらない。寿司の魚はまぁまぁのレベル。もちろん都内の高級店には比べるべくもないが、近所のスーパーでこれが出てきたら十分美味しいと思える。イクラが妙に安いのは何か仕入れの関係か。違和感があったのは、タコとヒラメ。タコは巻物で何かに和えた状態で出てくる。ヒラメに至ってはチリソースが乗っており、辛くて何を食っているのかわからない。

総論

車がないと不便な街なので、事前に情報を集めておきたいのだけれど、ヒューストン情報を入手するのは意外と難しい。私も2年後また行く可能性ゼロではないので、少し情報を意識しておこうと思う。