黄金町バザール2008

歩いて黄金町へ。治安が悪いと聞いていたので、ややびくびく。街のあちこちに警官が立っている。ややややっぱり治安が悪いのねココ。展示時間が「20時まで」から短縮されて「19時まで」になったのは、来る人が少ないせいなのか、それとも治安の問題なのか。

インフォメーション発見。そこで場所の説明をしてもらう。大通り沿いよりも川沿いにメインの展示が並んでいるらしい。

川沿いに歩いていくと、川縁でおじさんとお姉さんが話しているのを見つけた。川に向かって投影されるアートらしい。

川面に時々、巨大な生物の影が映る。かいま見える程度なんだけれど、あれが「謎の生物」らしい。歩道にはイントロダクションが文字で投影されている。何分かに一度、ちらり、ちらりとしか見えない生物の影が想像力をかきたてる。

スタジオに入って、田中千智(ちさと)の作品を眺める。映像作品なんだけど、トリエンナーレよりもよっぽど面白い。

映像の中では、めちゃくちゃに水道管が破裂したみたいに、わんさか水が噴き出している。でもそこにいる若者たちは、まったく意に介した様子もなく、食事したり図書館?で本を選んだりしている。食事は水浸し。本棚も水浸し。 同じまったく意味がわからないのでも、こちらの方は面白いし、考える気になる。一体これは、何を意味しているのか?

また別のスタジオには、セレクトショップのようなものもあった。強力な磁力を帯びた画鋲が面白かった。壁に画鋲をさしておけば、そこに金属製品(鍵とか)をくっつけることができる。画鋲というのは普通「壁と画鋲の間に何かを刺す」ことで壁に固定するわけなんだけれど、この画鋲は「画鋲にものをくっつける」ことで固定するわけで、なんだか妙な転換があって面白い。もちろん、普通に何かを「刺す」こともできるし。

福本歩(あゆみ)による「フクモ陶器」が秀逸。アートなのだけれど、ジョーク。インチキアイテムがたくさんあって、笑える。腕時計型盆栽とか。

福本歩 - Google 検索

スタジオを離れてなおも川沿いを歩いていくと、小さな長屋があり、そこにいくつかのお店が出店していた。小さな小さなカフェや居酒屋で、どうもそこで飲んだくれているのは参加アーティストたちがメインらしい。

変な駄菓子やのようなお店があり、眺める。「しでかすお友達」と書かれている。カミさんが興味津々、のぞき込んでいたら、奥から出てきたお姉さんと鉢合わせ。お互いにビクッ、と逃げ出しそうになる辺りがおかしい。

「これは何なんですか?」と尋ねるが、お姉さんもうまく説明しきれない感じ。 ◆She de cusu oh chee! | ブログ・ヤプログ!

安部氏デザインによる > 世界に二つと無いきぐるみを身に纏い > 全国各地出没しては > 世間を驚かせ、楽しませ、癒す > きぐるみアイドルユニット。

とのこと。

この辺りで黄金町バザールもおしまい。細かい展示はほかにもあるみたいで、普通のお店の中に展示された作品もあったみたいだけれど、時間も遅かったのでそこまでは見なかった。

アートの未来に希望を持つことができた。ありがとう黄金町。

面白かったよ。 ◆黄金町バザール公式ホームページ Koganecho Bazzar’s Official Site