アウトローの社長面接

半年に一回の社長面接。「社長に直接ものを言える機会は少ないのできちんと準備しておくように」と、いつもO部長が言っている。

フリーランスだった頃は、仕事をもらって感謝するのは当たり前のことだった。会社員になってくると、やはりそういう感覚が薄れてくる。仕事をもらえることに、感謝。 上司、経営陣からは「新しい仕事をいろいろ任せるけれどよろしく」とのこと。この業界での経験がない分、経験が不要な新規業務がこちらに回ってくる流れ。ご命令とあらば。 会社にはいろんな役割の人がいて、もちろん「リーダー」というのもいるし、「三枚目」もあるだろうし、「魔法使い」「特攻隊長」「ムードメーカー」「ヒーラー」などもいるだろう。私は、今の会社における自分の役割は、「アウトロー」ではないかという仮説を立てている。子どもを産む女性が自然に保守的になるように、農家の人が自然と保守的になるように、製造業も自然と保守化しがちだと思う。変化が続けば品質は安定しないからだ。しかしそこには自己撞着とか膠着という危険性もある。たぶん私の役割は、保守化しすぎないようにバランスの一方を傾けること。会社をいじり倒すこと。自由な気風と自由な発想を持ち込むこと。エンジニアリング・ドリーム・キッズを作ること。見えない障壁を超えること。