上野駅に着いて階段を上がったら、目の前にフェルメール展の出張ミュージアムショップがあってびっくり。アムステルダム国立美術館のアイテムもあったりとか。
東京都美術館。20分待ちの列に並ぶ。
フェルメールやオランダの同時代の画家による作品展、だがそこをあえて「フェルメール展」と言い切ってしまう辺りが嘘つきだ。フェルメールの作品はもともと数が少ないので、あまり割合としては多くない。
カミさんの発案で、展覧会に行った時には「買ってうちに置きたい絵」があるかどうか検討することにしているのだが、今回は全体に色調が暗く、うちに飾りたいような絵はあまりなかった。むしろ空間の分割や画中画など、理屈っぽいところが面白かった。
カレル・ファブリティウス、デ・ホーホ、エマニュエル・デ・ウィッテなど。
エマニュエル・デ・ウィッテ「ヴァージナルを弾く女」が良かったかな。あとフェルメールの「リュートを調弦する女」。
テレビ局が共催しているせいか、やることが派手。フェルメール展オリジナルスイーツを作って売っていたり、限定ワインを売っていたり。やることがあざとい。
企画展の販売コーナーでフェルメールのドレス・ステッカー。非接触型ICカードに貼って見栄えをよくするもの。貼り直しも可能ということだったが「現金のチャージなど機械を通す場合はステッカーを剥がしてから」と書かれているのを見てやや萎える。
それじゃICカードには貼りたくないなぁ。
でも買っちゃいましたけれど。「リュートを調弦する女」のドレス・ステッカーを。何に貼ろう。
ついでにミュージアムショップを物色。けっこう面白いものが置かれている。Hacoa[ハコア]の商品とか。
童話をモチーフにしたカード立てがあってなかなかデザインがきれい。人魚姫、親指姫、うさぎとかめ、アリとキリギリスなど。
デザインは「ジャックと豆の木」がいいと思う。カラフルで、意匠もいい。
話としては「アリとキリギリス」が好きなのだが、あえて「長靴をはいた猫」にした。というのも、カード立ては机上に置いて使うものだ。会社で使おうかと思っているのだが、そこに「アリとキリギリス」だと、私はついどうしてもイソップの意図に反してキリギリスに感情移入してしまうのだ。会社でそれはマズイ。
そこで、知恵と工夫で難局を乗り切る「長靴をはいた猫」の方がふさわしいと思った次第。仕事はかくありたいね。
カミさんが「長靴をはいた猫」ってどんな話だったっけ、というので、あらすじを話して聞かせる。三兄弟の末っ子が遺産相続したのは猫一匹だったが、その猫が「自分に長靴を買ってくれれば、あなたのお役に立ちます」と言って長靴をねだる。買ってやると猫はあちこち出かけていって、口八丁手八丁、魔法使いの巨人をだましてその城を見事に乗っ取り、主人に献上してめでたしめでたし……
カミさん「じゃあもがみさんが猫で、私が主人ね」
……このキリギリスめ!
■東京都美術館<企画展>
友人のブログ ◆マコトノハ:フェルメール展