流石銀行

私がもがみ庵をかまえておった頃、表札には「もがみたかふみ」「新保輝之」が両方書かれていた。だから、住所を書いてその後に「もがみたかふみ」と書けば、ちゃんともがみ庵に届いたものだ。 もがみ庵以前、あるいはもがみ庵以後、実家に住んでいるので、さすがに両方書くのははばかられる。家族だって住んでるわけですし。周囲の人たちから「あそこの末っ子、ペンネームなんですって。ひそひそ」と後ろ指を指されて生きていくのもツライ。 そういうわけで、表札には「新保」としか書いてない。その代わり住所に「新保方」を付けて「もがみたかふみ」としておく。すると郵便局はちゃんと「もがみ」宛の郵便物を「新保」ポストに入れてくれる。(さもないと、宛先不明で戻されてしまう) この「新保方」というのがちょいビミョウなところ。これがよそ様へ送る手紙なら「ヤマダ様方」と敬称を付けるのが普通なんだけども、でも、自分で書くのに「新保様方」はちと口はばったい。そこで、住所を書く時は常に「新保方」で書いている。名刺にもそうある。だから、たいていの郵便物は「新保方」で届く。 今日、某銀行系のd-laboから、封筒が届いた。その宛名にはちゃんと「新保様方」とあった。 流石は銀行。侮れないな。

■今日の物語進捗 ◆それどこじゃない。