巨大都市/上海蘇州総括

上海・蘇州をめぐる4泊5日3万円の感想。

20091129_224118_0.JPG 上海で一番感じたのは、日本にはないスケールの大きさだった。東京の3倍あるという街は、どこまで行っても街。果てしない高層マンションの群れが立ち並ぶ。これまで世界中どの都市に行っても、東京より小さかった。人口過密都市という意味では、東京はかなり上位に入る。しかし、上海の規模はさらにその上を行くようだ。 何をやらせても母数が多いので、確率統計的にたまに抜きんでたものが出る。その抜きんでたものも、母数の多さに比例してとんでもなく抜きんでている。 そこがこの国の武器だ。母数の大きさが、強さにつながっている。

ところで、この国には保険がないとガイドさんが言っていた。なぜないのか、よくわからないが、ガイドさんの話を鵜呑みにするなら、人の変動が激しく、長い取引を信頼しないのだという。 価格交渉が当たり前というこの国では、値札を高く付け、値切り、互いに騙し合って生活している。そういう社会だから、長期の保険などとてもできないのかもしれない。 また、コピー品に対する意識も低い。著作権や商標権など、あまり頓着しない。 あとお店で愛想がない。若い人がみんなつまらなさそうに仕事をしている。

この国では、信用creditが不足しているように思う。creditというのは、無形なのであまり普段意識されないが、経済活動に不可欠のものだ。信用というものがベースで円滑に動くことは多い。この国は、creditという財産なしで、やっていけるんだろうか。国民同士お互いに騙し合っているような国が、周囲の国とうまくやっていけるだろうか。 この国に弱さがあるとしたら、それではないかと思う。

それはともかく、観光として言うなら、山塘街の夜が一番気に入った。赤い提灯に照らされた水路は趣がある。 20091128_190115_0.JPG

あと豫園の造型の確かさも素敵だったな。 20091130_143902_0.JPG 来年のエキスポに向けて、街は全域が工事中。エキスポの後で行ったら、ちょうど完成した街が見られるかもね。

■一年前の日記 2008年12月01日 散髪忘れた