虎ノ門にあるたぶん虎の穴/カメラだけがそこにいた

かつてi嬢が住んでいたマンションに併設の公共施設で、パラサイヨのメンバーで構成される「For Youクワイア」の練習が行われる。M嬢は歌い手のメンバーではないのだけれど、その中で行われるケンシュウ(漢字がつかめない)のスタッフとして呼ばれているらしい。

開場に到着すると、久しぶりの私をみんなが歓迎してくれた。まったく予告していなかったこともあって、みんなびっくりしながら「久しぶりじゃーん」と声をかけてくれる。

ForYouクワイアが何なのかさえ、私はおぼろげに会話の節々から想像していたに過ぎなかったんだけれど、それはパラサイヨの有志(から選別されたメンバー)によって構成されたクワイアであった。パラサイヨゴスペル2009のステージに立つことになっている。本職?のクワイアたちの中で貧相に聞こえてしまわぬよう、涙ぐましい努力が続けられていたのであった。別名たぶん虎の穴。

まこと厳しい発声練習などが続く。

イメージトレーニングのために放映されたビデオを見ていたら、フィリピンの孤児院でM2嬢が肩からデジカメを下げて歌っているのが見えた。嗚呼、あのカメラはまぎれもなく、私のH3。私のカメラだけが、フィリピンのその空間にいた。なんだか嬉しい。

「あのフィリピンの子どもたちの前で歌った時みたいに笑顔で歌いたい」という意見が多かった。本職のクワイアがなぜ恍惚として歌えるのか。彼らは、必ずしも客を見ていないのではないかと私は思っている。彼らはステージ上にあって神を見て歌っている。もしもForYouクワイアがステージの上にいながらCMSを見ながら歌うことができたなら、きっと子どもたちの前で歌ったように笑顔で歌うことができるだろうと思う。

私は英語ケンシュウを手伝うことになり、メンバーの英語歌詞を聴いて、その発音の是非を判定することに。あな、をこがましや。私も発音上手くないんですが……。 子音が苦手なタイプと、母音(二重母音など)が苦手なタイプがいるんだなぁ、と思いました。

ケンシュウが終わった後は、隅っこでみんなの声を聞きながらタスク整理。なんせ予定では土曜の午後にやるつもりだったタスクがたくさんあるので、今少しでも進めておかないと大変よ。ハイパー化するんだから。

13時に始まった練習の4時間後、みんながぐんぐん成長して力強い声で歌うのを聞いて、すごく嬉しく思う。「客席に想いを伝えるにはまだまだ足りない」って人もいるし、それはそうかもしれない。でも、こんなにみんなが成長できるってことは、とても大きな希望だと思う。

腹式呼吸が苦手な人のために一つトリビア。ベッド(布団)に仰向けになって呼吸をする時、人はほぼ必ず腹式呼吸になります。肩が動かせないからね。試してごらんよ。

今週のお題「読書の秋」