発狂した工場/前頭葉は積載過多

出張先の「ビジネスホテルオーク」にて朝食。前日にK氏が語ったところによれば「あそこは朝食がいい」とのこと。たしかにちょっと量が多くていいかも。味は普通だと思うが。

さて、お仕事。某社の巨大な化学工場に行き、プラント内部へ入る。ねじくれて曲がりくねったパイプの入り組み絡み合った様子は、見る人が見ればイカれていると思うだろう。発狂した機械と言っても過言ではない。そのくらい、まがまがしい雰囲気を漂わせていた。

午前中は頭痛がして吐き気がして、鼻の奥に鉛筆を詰め込んだような鈍痛があり、ヘルメットに安全ゴーグルで安全帯(落下防止用だが一度も使わなかった)に脚絆(足首に巻く)で重いし暑いし汗だくだくだし、もーダメだと思ったけれど、汗をふくためにヘルメットをかぶり直したら、ヘルメットのかぶり方が悪かったことに気づいた。前に傾いてかぶっていて、前頭葉で支えていたために、額に重みがかかり、頭痛になっていたのだった。よく見ると、ヘルメットの後頭部に重みを支えるためのベルトのようなものが付いていて、重さを後頭部で支えるような設計になっているのだった。それに気づいてからはだいぶん楽になった。

昼食。「王龍」という中華料理屋にて白湯麺を食べる。S社K社長が払ってくださった。ありがとうございます。弊社営業のSによれば「いつもKさんは昼飯払ってくれちゃうんですよ」と恐縮の体。

プラント内部へ。作業の続きをやって、無事終了。一日で終わってホントよかった。K氏によれば、プラントは昭和40年代前半のものではないかとのこと。衣類の中間材料であるラクタムという化合物を製造しているらしい。

S社で帰りの飛行機を予約してもらったりとか。着替えさせてもらったりとか。

飛行機の予約に必要な情報として「シンボテルユキ」を手書きで書いてS社のお姉さんに渡したら、予約が「シンボテルマキ」になっていた。字が汚くてすみません。あははーと笑ってそう言ったら、航空会社にわざわざ修正の電話を入れてくれたらしい。二度すみません。 S氏が飛行場まで送ってくれる。大阪のトマトラーメンが美味しいので、ラーメン好きのうちのカミさんにオススメしてくれる。ショップカードもくれた。親切な人だ。

高松空港にてS氏と別れる。「シンボテルユキ」でチェックインしようとしたが、名前が違うと言われる。「シンボテルマキ」で入力しても間違い。空港職員に予約票を見せて調べてもらう。

予約名は「シンボテルヨキ」になっていた。姓ならともかく、下の名前はそんなに珍しくないと思うがなぁ……これは空港職員のミスだと思います。なんとか乗れた。

平穏無事な空の旅。ところが着陸直前、滑走路まで見えていたのに、突然回避して急上昇、進路再設定。滑走路上に障害物があったという。おいおい。 「車輪が出ないんじゃね」という無責任な声が後ろから聞こえて、隣の女性が「やめてくださいよー」と笑っている。隣の女性を怖がらせるために言ったのだろうが、この男は阿呆だと決める。機内で不安要素を口にして万が一乗客がパニックになったら手がつけられない。タイヤが出なくても機は落ちないが、パニックになったら機は落ちるのだ。そういう不安要素を回りに聞こえるように言った男は阿呆だ。証明終わり。

15分ほど到着が遅れたが、二度目は無事着陸。そのまま電車で帰宅のこと。